菅インターナショナルオフィス
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1.在留特別許可とは

 在留特別許可とは、オーバーステイ(不法滞在、超過滞在)をした外国人に対する退去強制手続の法務大臣の裁決にあたって、特例的に行われる救済措置のことです(入管法50条1項)。
 オーバーステイをした退去強制事由に該当する外国人であっても、生活態度等の諸事情について特に在留を許可すべき事情がある場合は、在留を許可してもらうよう救済を求めることができます。



2.在留特別許可の諾否の判断基準

 在留特別許可の諾否にあたっては、在留を希望する理由、家族状況、素行、内外の諸情勢、人道的な配慮の必要性、わが国における不法滞在者に与える影響などの事情を考慮して、以下のように判断します。

A.積極要素

(1) 外国人が日本人の子または特別永住者の子であること

(2) 外国人が日本人または特別永住者との間に出生した実子(嫡出子または父からの認知を受けた非嫡出子)を扶養している場合であって、次のいずれにも該当すること
@ 実子が未成年かつ未婚であること
A 外国人が実子の親権を有していること
B 外国人が実子を日本において相当期間同居の上、監護及び養育していること

(3) 外国人が日本人または特別永住者と婚姻が法的に成立している場合(退去強制を免れるために、婚姻を仮装し、または形式的な婚姻届を提出した場合を除く)であって、次のいずれにも該当すること
@ 夫婦として相当期間共同生活をし、相互に協力し扶助していること
A 夫婦の間に子がいるなど、婚姻が安定かつ成熟していること

(4) 外国人が日本の初等・中等教育機関(母国語による教育を行っている教育機関を除く。)に在学し、相当期間、日本に存在している実子と同居し、この実子を監護及び養育していること

(5) 外国人が難病等により日本での治療を必要としていること、または、このような治療を必要とする親族を看護することが必要と認められる者であること

(6) その他
@ 外国人が不法滞在者であることを申告するため、自ら入国管理局に出頭したこと
A 外国人が、別表第二に掲げる在留資格で在留している者と婚姻が法的に成立している場合であって、前記(3)ア及びイに該当すること
B 外国人が別表第二に掲げる在留資格で在留している実子(嫡出子または父から認知を受けた非嫡出子)を扶養している場合であって、前記(2)ア〜ウのいずれにも該当すること
C 外国人が別表第二に掲げる在留資格で在留している者の扶養を受けている未青年・未婚の実子であること
D 外国人が日本での滞在期間が長期間に及び、日本への定着性が認められること
E その他、人道的配慮を必要とするなどの特別な事情があること

B.消極要素

(1) 重大犯罪等により刑に処されたことがあること
 例えば、凶悪・重大犯罪により実刑に処されたことがある場合や、違法薬物、拳銃等の密輸入・売買により刑に処されたことがある場合

(2)出入国管理行政の根幹に関わる違反、または反社会性の高い違反をしているとき
 例えば、不法就労助長罪、集団密航に係る罪、旅券等の不正受交付等の罪により刑に処せられたことがある場合、不法・偽装滞在の助長に関する罪により刑に処されたことがある場合、売春を行い、または他人に売春を行わせる等、日本の社会秩序を著しく乱す行為を行ったことがある場合、人身取引等、人権を著しく侵害する行為を行ったことがある場合

(3) その他
@ 船舶による密航、偽装旅券または在留資格を偽装して不正に入国したこと
A 過去に退去強制手続を受けたことがあること
B その他の刑罰法令違反、またはこれに準ずる素行不良が認められること
C その他、在留状況に問題があること



3.在留特別許可された具体例

【例1】
 1992年8月、日本人の父と不法在留中の東南アジア出身の母との間に本邦で出生したが、在留資格取得許可を得ることなく不法残留していたもの。父親と母親は婚姻しておらず内縁関係であったところ、本人が出生して約1年後に父母が別居し、以後本人は日本人の父の監護・養育を受けて、小学校4年生として就学していたもの。
・在留特別許可の内容: 定住者(1年)

【例2】
 1961年4月、本国において同国人の父と日本人母との間に出生・成育し、1986年1月、在留資格「4-1-16-3」(平成元年法改正前の在留資格)及び在留期間「1年」の上陸許可を受けて入国し、在留期間更新許可及び在留資格変更許可を受けて本邦に在留していたが、その後在留期間の更新又は在留資格の変更を受けることなく不法残留したもの。2003年1月、地方入国管理局に不法残留者であることを申告したもので、他に法令違反が認められなかった東アジア出身の41歳男性。
・在留特別許可の内容: 日本人の配偶者等(3年)

【例3】
 1994年3月、インドシナ定住難民として本邦に入国し、同国人の夫及び本邦出生の2子とともに在留資格「定住者」を有して在留していたところ、スーパーで食料品を万引きして警察に逮捕され、勾留中に在留期限が経過し、懲役10月執行猶予3年の判決言渡しを受けたもの。夫及び2子は、在留資格「定住者」で本邦に在留していたが、夫はC型肝炎、2子は小学校3年生及び2年生として本邦の学校で就学中であった東南アジア出身の32歳女性。
・在留特別許可の内容: 定住者(1年)

【例4】
 1993年4月、在留資格「就学」及び在留期間「6月」の上陸許可を受けて入国し、在留期間の更新または在留資格の変更を受けることなく不法残留し、2002年10月、日本人女性と婚姻して安定した生活を営んでいたもの。2002年12月、地方入国管理局に出頭し、不法残留者であることを申告したもので、他の法令違反が認められなかった南アジア出身の29歳男性。
・在留特別許可の内容: 日本人の配偶者等(1年)

【例5】
 1997年5月、在留資格「興行」及び在留期間「3月」の上陸許可を受けて本邦に入国し、以後1回、在留期間更新許可を受け、その後、在留期間の更新または変更を受けることなく不法残留していたところ、2002年7月に在留資格「日本人の配偶者等(3年)」で在留中の日系二世の男性と婚姻し、子をもうけて安定した生活を営んでいたもの。2002年12月、地方入国管理局に出頭し、不法残留者であることを申告したもので、他に法令違反がなかった東南アジア出身の32歳女性。
・在留特別許可の内容: 定住者(1年)

【例6】
 2002年3月、本邦において不法残留中の母と永住者である父との間に出生したが、在留資格取得許可を得ることなく不法残留していたもの。2003年8月に在留特別許可された母親と永住者の父親の監護・養育を受けていたもの。
・在留特別許可の内容: 永住者の配偶者等(1年)

【例7】
 2002年5月、南米出身の日系二世で在留資格「日本人の配偶者等(3年)」で在留中の父親と、不法残留中の東南アジア出身母親との間に出生したが、在留資格取得許可を得ることなく不法残留していたもの。不法残留以外に法令違反が認められず、父親と安定した生活を営んでいることが認められ、在留特別許可された母と父の監護・養育を受けていたもの。
・在留特別許可の内容: 定住者(1年)

【例8】
 1997年7月、成田空港から本邦に不法入国し、ホステス等として稼働していたもの。2001年9月、不法入国者として摘発を受けたが、摘発1か月前から日本人男性と同居しており、2002年2月に同男性と婚姻したもの。女性は3年前に別の日本人男性との間に子をもうけており、同子も在留資格を取得することなく不法残留していたが、婚姻した日本人男性が同子と養子縁組し、3人で同居生活するもの。不法入国以外の法令違反が認められなかったもので、子についても本人とともに在留特別許可された。東南アジア出身の24歳女性。
・在留特別許可の内容: 日本人の配偶者等(1年)

【例9】
 2003年3月、成田空港から不法入国したところ、難民認定申請を行い、難民として認定されたアフリカ出身の22歳男性。不法入国以外の法令違反が認められなかったもの。
・在留特別許可の内容: 定住者(1年)

【例10】
 1997年7月、在留資格「人文知識・国際業務」及び在留期間「1年」の上陸許可を受けて入国し、以後3回、在留期間更新許可を受けたが、その後、在留期間の更新または在留資格の変更を受けることなく不法残留していたところ、2001年10月に日本人女性と婚姻し、同人との間に1子をもうけ、安定した生活を営んでいたもの。2003年7月、地方入国管理局に出頭し、不法残留者であることを申告したもので、他の法令違反が認められなかった北米出身の39歳男性。
・在留特別許可の内容: 日本人の配偶者等(3年)

【例11】
 1994年8月、成田空港から本邦に不法入国したが、2001年8月に日本人女性と婚姻、安定した生活を営んでいたもの。2002年1月、地方入国管理局に不法入国者であることを申告したもので、他の法令違反が認められなかった東南アジア出身の28歳男性。
・在留特別許可の内容: 日本人の配偶者等(1年)

【例12】
 1996年7月、関西空港から本邦に不法入国したが、2001年10月に日本人男性と婚姻し、安定した生活を営んでいたもの。2002年3月、地方入国管理局に出頭し、不法入国者であることを申告したもので、他に法令違反が認められなかった東南アジア出身の31歳女性。
・在留特別許可の内容: 日本人の配偶者等(1年)

【例13】
 1998年1月、成田空港から本邦に不法入国したが、2002年5月に日本人女性と婚姻し、同人との間に1子をもうけ、安定した生活を営んでいたもの。2002年5月、地方入国管理局に出頭し、不法入国者であることを申告したもので、他の法令違反が認められなかった中近東出身の39歳男性。
・在留特別許可の内容 :日本人の配偶者等(1年)

【例14】
 1992年5月、成田空港から不法入国したが、日本人男性と交際するようになり、同人との間に2000年5月と2001年5月に子をもうけたもの(2子とも日本人男性の認知を受けている。)。本人は日本人男性と婚姻していないが、事実上の夫婦として生活し、2子の監護・養育を行っていたもの。2001年7月に不法入国者であることを申告したもので、他に法令違反が認められなかった東南アジア出身の38歳女性。
・在留特別許可の内容: 定住者(1年)

【例15】
 2000年5月、本邦において不法残留中の母と日本人父との間に出生したが、在留資格取得許可を得ることなく不法残留していたもの。2003年8月に在留特別許可された母親と日本人父親の監護・養育を受けていたもの。
・在留特別許可の内容: 日本人の配偶者等(1年)

【例16】
 1991年9月、在留資格「短期滞在」及び在留期間「15日」の上陸許可を受けて入国し、在留期間の更新または在留資格の変更を受けることなく不法残留していたところ、2002年9月に日本人男性と婚姻し、同人との間に1子をもうけ安定した生活を営んでいたもの。2002年12月、地方入国管理局に出頭し、不法残留者であることを申告したもので、他の法令違反が認められなかった東アジア出身の30歳女性。
・在留特別許可の内容: 日本人の配偶者等(1年)

【例17】
 1988年5月、成田空港から本邦に不法入国したが、1989年5月頃から日本人男性と交際し内縁関係となり、同人との間に1992年5月と2002年9月に子をもうけ、これら2子を監護・養育していたもの(2子とも日本人男性の認知を受けている)。1999年5月、地方入国管理局に出頭し、不法入国者であることを申告したもので、他に法令違反が認められなかった東南アジア出身の34歳女性。
・在留特別許可の内容: 定住者(1年)

【例18】
 1987年11月15日、在留資格「4-1-4(平成元年法改正前の在留資格)」及び在留期間「15日」の上陸許可を受けて本邦に入国し、在留期間の更新または在留資格の変更を受けることなく不法残留し、飲食店、工場等で稼働していたが、余命数か月と診断されて入院し、日本人と婚姻して合法的に在留している娘らに看護されている東南アジア出身の67歳男性。
・在留特別許可の内容: 定住者(1年)

【例19】
 東アジア出身の50歳男性と41歳女性の夫婦。夫は1972年3月頃、本邦在住の伯父を頼り船舶で不法入国し、妻は1990年6月、在留資格「短期滞在」及び在留期間「90日」の上陸許可を受けて入国し、以後、在留期間の更新または変更を受けることなく不法残留していたところ、両名は1997年4月、本邦において婚姻し、同年7月に長女が出生した。夫は定職に就き安定した収入を得ており、妻は夫とともに長女を監護・養育していたもの。2001年3月、地方入国管理局に出頭し、不法入国者または不法残留者であることを申告したもので、他に法令違反が認められないもの。
・在留特別許可の内容: 定住者(1年)

【例20】
 2001年9月、在留資格「短期滞在」及び在留期間「15日」の上陸許可を受けて本邦に入国したが、交際中であった特別永住者の男性の母親が急病になり、同人を看病していたところ不法残留となり、2002年9月に男性と婚姻し、2003年2月に長女を出産して家族で生活していたもの。不法残留以外に法令違反が認められなかった東アジア出身の30歳女性。
・在留特別許可の内容: 永住者の配偶者等(1年)

【例21】
 1949年7月、東アジア出身の父と日本人母との間に本邦で出生し、54年間継続して本邦に在留している男性(日本国籍なし)。覚せい剤取締法違反により懲役2年8月に処せられ、同刑期中に在留期間が切れたため不法残留となったもの。本邦に前妻との間にもうけた長男と長女(特別永住者)がいるほか、姉も本邦に在留。
・在留特別許可の内容: 日本人の配偶者等(1年)

【例22】
 1994年12月、在留資格「短期滞在」及び在留期間「15日」の上陸許可を受けて本邦に入国したが、在留期間の更新または在留資格の変更を受けることなく不法残留していたところ、2002年10月に永住者の同国人男性と婚姻し、安定した生活を営んでいたもの。2002年12月、地方入国管理局に出頭し、不法残留者であることを申告したもので、他に法令違反が認められなかった東アジア出身の54歳女性。
・在留特別許可の内容: 永住者の配偶者等(1年)

【例23】
 1997年8月、日本人男性と婚姻した外国人母親に伴われ、在留資格「定住者」及び在留期間「6月」の上陸許可を受けて入国し本邦に在留していたところ、約1年後に母親は日本人男性と離婚し本国に帰国したものの、本人は本邦での学業継続を希望して、在留資格「就学(1年)」に在留資格変更のうえ本邦在留を継続した。高校を卒業後、大学入試に失敗し在留期間更新もできず不法残留したが、翌年、本邦の国立大学に合格し、在学中の2001年10月、地方入国管理局に出頭し不法残留者であることを申告したもので、他に法令違反が認められなかった東アジア出身の23歳男性。
・在留特別許可の内容: 留学(1年)

【例24】
 1969年11月、在留資格「4-1-6」及び在留期間「1年」の上陸許可を受けて本邦に入国し、インドシナ定住難民として在留が認められたが、精神的に不安定な状態が続いたため、入院するなどしている間に在留期限が経過し、不法残留していた東南アジア出身の53歳男性。不法残留以外に法令違反が認められなかったもの。
・在留特別許可の内容: 定住者(1年)

【例25】
 1994年6月、日本人の子及びその配偶者を装った母親及び父親とともに在留資格「定住者」及び在留期間「1年」の上陸許可を受けて本邦に入国し、本邦の小・中学校に就学していたところ、数年後、家族の身分詐称が発覚したことから上陸許可が取り消されたもの。父母は本邦在留を諦め本国に帰国したが、本人は大学2年に在学中であり、身元保証人等から学費及び生活費の援助が確約されているもの。不法在留以外に法令違反が認められなかった東アジア出身の21歳男性。
・在留特別許可の内容: 留学(1年)

【例26】
 東南アジア出身の46歳男性と37歳女性の夫婦及びその長女と次女。夫と妻子は別国籍。夫は1988年1月に在留資格「4-1-4」及び在留期間「15日」の上陸許可を受けて入国し、日本語学校の学生として滞在していたが,不法残留したもの。妻は1987年9月に本邦に不法入国していたものであるところ,両名は本邦において婚姻し長女及び次女をもうけたが、2子とも在留資格取得許可を得ることなく、一家全員で不法滞在していたもので、出国後の家族の統合が困難であり、不法在留以外の法令違反が認められなかったもの。
・在留特別>許可の内容: 定住者(1年)

【例27】
 1994年11月、在留資格「短期滞在」及び在留期間「15日」の上陸許可を受けて本邦に入国し、在留期間の更新または変更を受けないで不法残留していたが、2003年5月、日本人男性と婚姻し、安定した生活を営んでいたもの。入管法違反(不法残留)により警察に逮捕され、2004年9月、執行猶予付有罪判決を言い渡されたが、他の法令違反が認められなかった東アジア出身の40歳女性。
・在留特別許可の内容: 日本人の配偶者等(1年)

【例28】
 2001年6月、在留資格「短期滞在」及び在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し、在留期間の更新または変更を受けないで不法残留していたところ、日系三世として在留資格「定住者」及び在留期間「3年」をもって在留している南米出身の女性と婚姻し、同女との間に1子をもうけ、安定した生活を営んでいたもの。2004年8月、地方入国管理局に出頭し、不法残留者であることを申告したもので、不法残留以外に他の法令違反が認められなかった中米出身の22歳男性。
・在留特別許可の内容: 定住者(1年)

【例29】
 1988年4月、在留資格「4-1-16-3」及び在留期間「6月」の上陸許可を受けて就学生として本邦に入国した東アジア出身の夫婦が本邦において長男をもうけ在留していたが、1992年8月,在留資格変更等許可申請が不許可となったため、在留期限を超えて不法残留していたところ、2004年11月、夫が入管法違反で逮捕され、全員が不法残留容疑で退去強制手続が執られたもの。一家は安定した生活を営み、本邦出生の長男は中学校1年に在学しており、難病である眼病の治療継続も希望していたもので、入管法違反以外に他の法令違反が認められなかったもの。
・在留特別許可の内容: 定住者(1年)

【例30】
 2002年6月、関西空港から不法入国したが、同年11月、日本人男性と婚姻し、翌年8月には長男をもうけて安定した生活を営んでいたもの。2002年10月、地方入国管理局に出頭し、不法入国者であることを申告したもので、他の法令違反が認められなかった東アジア出身の29歳女性。
・在留特別許可の内容: 日本人の配偶者等(1年)

【例31】
 1992年10月、在留資格「短期滞在」及び在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し、在留期間の更新または変更を受けないで本邦に不法残留していたところ、1997年12月頃、日本人男性と知り合い交際するようになり、2002年4月に婚姻し安定した生活を営んでいたもの。2005年2月、入管法違反により現行犯逮捕され、起訴猶予処分後、退去強制手続が進められたがね他の法令違反が認められなかった東南アジア出身の31歳女性。
・在留特別許可の内容: 日本人の配偶者等(1年)

【例32】
 1991年11月、在留資格「短期滞在」及び在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し、入国後まもなく日本人男性と婚姻して在留資格「日本人の配偶者等」を有して在留していたが、同男性と離婚後在留期間の更新または変更を受けることなく不法残留していたもの。2004年9月、別の日本人男性と再婚して同居していたが、夫が詐欺容疑で逮捕されたことから本人の不法残留も発覚して逮捕され、起訴猶予処分後に退去強制手続が進められたが、他の法令違反が認められなかった東アジア出身の47歳女性。
・在留特別許可の内容: 日本人の配偶者等(1年)

【例33】
 2000年9月、在留資格「短期滞在」及び在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し、在留期間の更新または変更を受けないで不法残留していたが、2002年8月頃、日本人女性と知り合って同棲し、子をもうけて安定した生活を営んでいたもの。2004年10月、当該日本人女性と婚姻したが、2005年2月、入管法違反により逮捕され、起訴猶予処分後に退去強制手続が執られたが、他の法令違反が認められなかった東アジア出身の44歳男性。
・在留特別許可の内容: 日本人の配偶者等(1年)

【例34】
 2000年1月、在留資格「短期滞在」及び在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し、在留期間の更新または変更を受けないで不法残留していたもの。同年4月、難民認定申請後失踪し、2001年11月、日本人女性と婚姻し、2002年2月、地方入国管理局に出頭し、不法残留者であることを申告したもの。同年6月、難民認定申請については不認定処分となったが、当該日本人女性と安定した生活を営んでおり、他の法令違反が認められなかった南アジア出身の27歳男性。
・在留特別許可の内容: 日本人の配偶者等(1年)

【例35】
 1990年2月、在留資格「4-1-6-2」及び在留期間「6月」の上陸許可を受けて研修生として本邦に入国したが、研修先を逃亡して不法残留していたもの。不法残留中に在留資格「定住者」で本邦に在留していた同国人女性と交際するようになり、2004年5月に同女性と婚姻後、同年6月、地方入国管理局に出頭し、不法残留者であることを申告したもの。同国人妻との間に子をもうけ安定した生活を営んでいたもので、他の法令違反が認められなかった東南アジア出身の40歳男性。
・在留特別許可の内容: 定住者(1年)

【例36】
 1993年8月、在留資格「興行」及び在留期間「3月」の上陸許可を受けて本邦に入国し、在留期間の更新または変更を受けないで不法残留していたところ、2003年9月頃、稼働先で知り合った日本人女性と交際を始め、2004年4月に婚姻したもの。2004年10月に入管法違反で逮捕され、執行猶予付有罪判決を受けて退去強制手続を執られたが、他の法令違反が認められなかった東南アジア出身の29歳男性。
・在留特別許可の内容: 日本人の配偶者等(1年)

【例37】
 1999年4月、在留資格「短期滞在」及び在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し、在留期間の更新または変更を受けないで不法残留していたところ、2002年5月に日本人男性と婚姻し、安定した生活を営んでいたもの。稼働先において地方入国管理局の摘発を受けたことにより、退去強制手続が執られたが、入管法違反以外に法令違反が認められなかった東欧出身の24歳女性。
・在留特別許可の内容: 日本人の配偶者等(1年)

【例38】
 2000年6月、在留資格「短期滞在」及び在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し、在留期間の更新または変更を受けないで不法残留していたが、2001年5月頃に知り合った日本人男性と同年7月には同棲し、2004年3月に婚姻したもの。同年4月に地方入国管理局に出頭し、不法残留者であることを申告したもので、他の法令違反が認められなかった東アジア出身の42歳女性。
・在留特別許可の内容: 日本人の配偶者等(1年)

【例39】
 1999年4月、在留資格「研修」及び在留期間「6月」の上陸許可を受けて本邦に入国し、研修先から逃亡して在留期間の更新または変更を受けないで不法残留したところ、不法残留中に知り合った日本人女性と2003年11月に婚姻し、安定した生活を営んでいたもの。2004年1月、入管法違反(不法残留)で警察に逮捕され、同年4月に執行猶予付の有罪判決を受けたが、他の法令違反が認められなかった東アジア出身の24歳男性。
・在留特別許可の内容: 日本人の配偶者等(1年)

【例40】
 1994年6月、在留資格「短期滞在」及び在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し、1996年及び2000年の2回、難民認定申請を行ったが、難民条約上の難民とは認められず不認定処分となったものの、2001年10月に在留資格「日本人の配偶者等」で正規在留している日系人と婚姻し、安定した生活を営んでいたもので、他の法令違反が認められなかった西アジア出身の30歳男性。
・在留特別許可の内容: 定住者(1年)

【例41】
 1990年3月及び1993年4月、南アジア出身の夫婦がそれぞれ在留資格「短期滞在」、在留期間「90日」または「15日」の上陸許可を受けて本邦に入国し、1995年2月頃、偽造旅券により長女を本国から呼び寄せ、さらに1996年9月、本邦において長男をもうけ、いずれも不法残留していたところ、2002年1月、家族全員が本邦在留を希望して出頭申告したもの。夫は自営業を営み,安定した生活を送っていたもので、長女は本邦の小学校2年次から就学し、高校1年在学中、本邦出生の長男は小学校2年生として在学中であったものであり、入管法違反以外に法令違反が認められなかったもの。
・在留特別許可の内容: 定住者(1年)

【例42】
 1998年5月、在留資格「短期滞在」及び在留期間「15日」の上陸許可を受けて本邦に入国し、その後、在留期間の更新または変更を受けないで不法残留していたところ、稼働先で知り合った日本人男性と2003年2月頃から同棲するようになり、2004年11月、同男性と婚姻したもの。稼働先において地方入国管理局の摘発を受けたことにより退去強制手続が執られたが、入管法違反以外に法令違反が認められなかった東アジア出身の29歳女性。
・在留特別許可の内容: 日本人の配偶者等(1年)

【例43】
 1990年7月、乗員上陸許可を受けて本邦に入国したが、許可期間内に出国せず不法残留していたところ、2002年5月、本邦において難民認定を受け、在留資格「定住者」をもって在留している同国人女性と婚姻し、安定した生活を営んでいたもの。2003年9月、地方入国管理局に出頭し、不法残留者であることを申告したもので、他の法令違反が認められなかった東南アジア出身の35歳男性。
・在留特別許可の内容: 定住者(1年)

【例44】
 1993年4月、在留資格「就学」及び在留期間「6月」の上陸許可を受けて本邦に入国し、その後、在留期間の更新または変更を受けないで不法残留していたが、2002年10月、在留資格「定住者」で正規在留中の同国人女性と知り合い、翌年4月に婚姻し、安定した生活を営んでいたもの。同年5月、地方入国管理局に不法残留者であることを申告したもので、他の法令違反が認められず、前記女性との間に1子をもうけた東アジア出身の38歳男性。
・在留特別許可の内容: 定住者(1年)

【例45】
 2003年8月、本国のブローカーの手引きで関西空港から不法入国したところ、来日費用と称して借金500万円があることを申し渡され、借金返済の名目で日本人男性の仲介により日本各地のストリップ劇場で稼働させられ、劇場オーナーの指示により客との売春等の行為を強制させられるなどしていたもの。売春防止法違反被疑者として送致されるも人身取引被害者と認められ、国際機関、在日大使館等の協力・支援を得て帰国を希望した南米出身の17歳の女性。
・在留特別許可の内容: 短期滞在(90日)

【例46】
 2004年12月、成田空港において寄港地上陸許可を受け入国し、許可期限を超えて不法残留していたところ、入国後550万円の借金があると申し渡され、借金返済名目で飲食店においてホステスとして稼働させられ、売春を強要されていたもの。飲食店での稼働3日目に客に依頼して逃亡し、成田空港から出国しようとしたところ、入管の調査の結果、人身取引被害者であることが判明した東南アジア出身の31歳女性。
・在留特別許可の内容: 短期滞在(90日)

【例47】
 1998年10月9日、在留資格「就学」及び在留期間「6月」の上陸許可を受けて本邦に入国し、その後「留学」への在留資格変更許可を受け本邦に在留していたところ、日本人の孫として「定住者」への在留資格変更許可申請を行ったが、同人とは血縁関係にない等の理由から申請が不許可になり不法残留となったもの。2002年3月、わが国の大学院博士課程を卒業し、IT関連企業に就職し一定の収入を得て安定した生活を送っていたもので、入管法違反以外に法令違反が認められなかった東アジア出身の31歳男性。
・在留特別許可の内容: 人文知識・国際業務(1年)

【例48】
 1991年4月及び1992年4月、それぞれ在留資格「留学」及び在留期間「1年」の上陸許可を受けて本邦に入国した東アジア出身の夫妻が、夫の就職に伴い在留資格変更許可を受け、在留資格「人文知識・国際業務」と在留資格「家族滞在」を許可され、その後、本国から長女を呼び寄せ、さらに本邦において次女をもうけ在留していたところ、在留期間更新申請が不許可となったことから家族全員不法残留となり、退去強制手続が執られたもの。夫は定職についており、長女は本邦の小学校2年から編入学し、都立高校2年に在学、本邦出生の次女も小学校2年に在学していたもので、入管法違反以外に法令違反が認められなかったもの。
・在留特別許可の内容: 定住者(1年)

【例49】
 2002年10月、本国のブローカーの手引きで関西空港から不法入国したもの。本国のブローカーに借金を負わされ、返済しなければ子供を殺すと脅されて、都内等で売春婦として稼働させられるなどしていたが、助けを求めて在日大使館に赴き、大使館員とともに地方入国管理局に出頭したもの。人身取引被害者として在日大使館等の協力・支援を得て帰国手続をとった南米出身の28歳女性。
・在留特別許可の内容: 特定活動(3月)

【例50】
 本国にいるブローカーから日本でエンターテイナーの仕事があると誘われ、同人の手引きにより、2004年11月、名古屋空港から不法入国し、飲食店で稼働を始めたところ、終始監視付きの部屋に住まわされた上、稼働先では無理矢理酒を飲まされたり客の前で裸で踊るよう命令されたりしていたもの。隙を見て逃げ出し、保護を求めて地方入国管理局に出頭した。人身取引被害者として、NGO、在日大使館等の協力・支援を得て帰国手続をとった東南アジア出身の21歳女性。
 ・在留特別許可の内容: 特定活動(3月)



4.仮放免許可

(1) 仮放免許可とは

 仮放免許可とは、オーバーステイ等の理由により収容されている外国人が一定の要件を満たしている場合に、身柄を一時的に解放する措置のことです。
 外国人が逮捕されて、警察から入国管理局に移送された場合は、一般的に1か月以内に審査を終了して退去強制されますので、迅速に書類を作成して在留を継続する意思を伝える必要があります。具体的には、仮放免許可申請書、疎明資料、身元保証人に関する資料等を入国管理局に提出します。

(2) 仮放免が許可されたとき

@ 300万円を超えない範囲の保証金を入国管理局に納付します。
A 住居及び行動範囲が制限されます。
B 呼出しに対する出頭義務(1か月に1回)があります。



5.出国命令制度

 出国命令制度とは、審査官が出国命令の対象となる外国人に対して、日本からの出国を命ずる制度のことをいいます。
 オーバーステイをしている外国人は、入国管理局に身柄を収容された上で手続がなされて、日本から退去強制がなされます。そして、退去強制された後は、外国人は少なくとも5年間または10年間は日本に入国することはできません。
 しかし、オーバーステイをしている外国人が、帰国を希望して、自ら入国管理局に出頭したときは、下記の要件を満たすことを条件に、入国管理局に収容されることなく出国することができます。出国命令により出国したときは、日本に入国できない期間は少なくとも1年間になります。

(1) 速やかに日本から出国する意思をもって自ら入国管理局に出頭したこと
(2) オーバーステイしている場合に限ること
(3) 窃盗罪等の犯罪により、懲役または禁錮に処せられたものでないこと
(4) 過去に退去強制されたり、出国命令を受けて出国したことがないこと
(5) 速やかに日本から出国することが確実であること

 なお、退去強制の場合は外国人の身柄は拘束されますが、出国命令の場合は外国人の身柄は拘束されません。



■地方入国管理局所在地

・ 札幌入国管理局 (札幌市中央区大通西12丁目)
・ 仙台入国管理局 (仙台市宮城野区五輪1-3-20)
・ 東京入国管理局 (東京都港区港南5-5-30)
・ 名古屋入国管理局 (名古屋市港区正保町5-18)
・ 大阪入国管理局 (大阪市住之江区南港北1-29-53)
・ 広島入国管理局 (広島市中区上八丁堀6-30)
・ 高松入国管理局 (高松市丸の内1-1)
・ 福岡入国管理局 (福岡市博多区下臼井778-1)



■入国者収容所入国管理センター所在地

 入国者収容所入国管理センターとは、入管法等に違反して退去強制手続の対象とされた外国人を収容し、送還または放免するまでの処遇及び執行を行う施設で、収容所または入管センターとも呼ばれています。
 現在、国内には以下の3つのセンターがあります。

・ 東日本入国管理センター (茨城県牛久市久野町1766)
・ 西日本入国管理センター (大阪府茨木市郡山1-11-1)
・ 大村入国管理センター  (長崎県大村市古賀島町644-3)

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